インプラントの形としては、ネジ状のもの、シリンダー状のもの、本物の歯根のように先が細くなったものなどがあります。北欧やスイスなど、世界の各メーカーからさまざまなインプラントが開発されて流通しています。世界中には60種類ぐらいのインプラントがあり、日本で許可されているインプラントだけでも20種類ぐらいが出回っています。インプラントを使用する症例や場所によっても、形や長さの違った数十種類のインプラントがあります。
インプラントは、失った歯の部分に新しい歯を埋め込む治療法ですが、歯を失うことは人間にとっていろいろな問題を引き起こすことになります。食べ物をよく噛めないため、ストレスを感じたり、消化器官に負担をかけたりしてしまいます。それ以外にも、後ろ足で直立歩行をしている人間が、重い頭を支えるために、奥歯がバランスを取る重要な役割を担っています。人間だけに与えられたコミュニケーション能力も、歯の調子が悪いと、話すことや笑顔を見せることができなくなってしまいがちです。野生の動物は、歯を失ってしまうと生きていくことができません。野生動物にとって、歯を失うことは「死」を意味することとなるのです。人間にとってはそこまでのものはありませんが、重大な問題であることには違いありません。
インプラントよりも多くの方に使用されている入れ歯は、歯茎の上に装着しますので、しっかりと安定しない場合も多々あります。このような場合、食事をするときによく噛めない、外れてしまう、痛みを感じるなど不具合を感じますので、入れ歯にしてから食事が楽しくなくなったという方も多いようです。毎日3度の食事が苦痛なものになってしまっては辛いですよね。そこで、安定がよい入れ歯も多数開発されています。
インプラントとは、失った歯を取り戻すだけの治療ではありません。自分の歯を取り戻すことによって、自信と若さに満ちた生活を取り戻すこととなるのです。インプラントはあなたにも笑顔を取り戻してくれるでしょう。
インプラントは、開発が始まって約40年という比較的新しい歯科治療法であるために、日本の歯科医師会の間では未だに賛否両論に分かれていると言います。しかしながら、本当の理由は、ベテランである先輩の歯科医師達や、大学で講義を行う教授陣にインプラントの技術に関する十分な知識と経験を持つ人が少ないという現実と、歯学部の受講カリキュラムの中にインプラントに関する十分な臨床的内容や、実習が盛り込まれていないため、歯科医師の間では、インプラント式治療法の早期導入に抵抗感があるという指摘もあります。